インフォグラフィック

「ゾウのふんから紙ができる!」

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 夏休みに入ると賑わう場所のひとつに動物園があります。ご家族で訪れる予定がある方も多いのでは?ところであの独特な「動物園の匂い」はさまざまな動物のえさや“ふん”の臭いが混じり合ったものですが、世界の多くの動物園でそのふんを廃棄せず再利用する試みが行われています。堆肥化はすでに多くの動物園で実施されていて、他にも発酵させてメタンガス(バイオガス)を作ったり、ペレット化して燃料にするなど、さまざまな方法があります。フランスのボーバル動物園では、こうして作ったバイオガスで園内の自家発電とガス供給を行い、設備の暖房に使い、さらには余った電気を電力会社に売るまでになっているのだそうです。

 動物園の利用者からは「ゾウのふんから作られた紙製品」が人気を集めています。日本では“プープーペーパー”、あるいは“ぞうさんペーパー(商品名)”などのほうがなじみがあるかもしれませんね。このインフォグラフィックを見ると、ゾウが一日に食べる草と、ふんの量、そして作られる紙の量が一目でわかります。ゾウだけでなく、ウシやウマ、さらにはコアラやパンダなど、他のさまざまな草食動物のふんからも紙を作ることができます。通常は人工的に行われる紙の生産の一工程を、動物たちの食事が担っているというわけです。

 以下は「poopoopaper.com(英語)」から引用した、ゾウのふんから紙を作る手順です。

1. ふんを集める

2. 小石や泥、葉を落とし、抽出した繊維を90~100度のお湯で4~6時間茹でてパルプ状にする。この段階で殺菌が行われる。化学物質や漂白剤は使わない

3. 紙の材料となる繊維部分だけを抽出する。残りかすは肥料になる

4. 水に溶かし、非材木繊維(トウモロコシの茎、パイナップルの外殻、干し草、バナナの木の幹、桑の木の皮など季節により異なる)と混ぜる

5. 非毒性の食用着色料で色づけする

6. 紙を漉く。西暦105年に中国で発明されたこの方法は、その後大幅には変わっていない。

 

「臭くないの?」という疑問が沸きますが、基本的に草食動物のふんはほとんどが繊維質のため臭いがきつくなく、茹でて殺菌する段階で臭いがしなくなるのだそうです。こうした工程を経て、丈夫で味わい深い仕上がりの紙は葉書やレターセット、ノートなどに加工されます。

 ゾウのふんを原材料にしている紙は、動物園以外にもタイ・チェンマイのゾウ保護センターやスリランカのゾウの孤児院などの施設で多く生産されています。こういった商品を見かけたら、(そうとは知らずに)紙作りに大きな貢献をしている動物たちのことを少しだけ思い出してみてください。売上げの一部がゾウたちの保護と、彼らが安楽に暮らせるために配慮する活動に役立てられていることも。

 

 

 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、「茶色の“砂金採取”を支援しよう」などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。

 

 

2016-09-27 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「魚を棲めなくする力! 水質汚染力ランキング~生活雑排水 食物編」

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インフォグラフィック作成:@wsra

 

 夏バテで食欲がなくなっていた方もようやく調子を取り戻す季節ですね。今回は揚げ物を調理したあとの油(以下、天ぷら油)の末路の話です。揚げ物をする時は一度に大量の油を使うため、家庭内での処理は常に悩ましい問題です。冷まして新聞紙に染みこませたり、専用の凝固剤で固めるなどして燃えるゴミにというのが一般に広く知られている処理方法ですが、家庭から出る使用済みや賞味期限切れの天ぷら油の回収に自治体や企業体が力を入れていることをご存じでしょうか。

 このインフォグラフィックは、油や調味料等の食材を台所から排水すると、どのくらい水質を汚染するかを表しています。これらの数値はBOD(Biochemical Oxygen Demand=生物化学的酸素要求量)という、汚水処理で最も重要な指標の一つです。排水中の食材は微生物の栄養になりますが、栄養が増えると微生物がそれにともなって増え、同時に微生物が必要とする酸素の全体量も増えます。このときの酸素の量がBODで、水が汚れるほど数値が増えていきます。

 魚が棲める川のBODは、以下の通りです。

・ヤマメ、イワナ2mg/リットル以下

・アユ、サケ…3mg/リットル以下

・コイ、フナ…5mg/リットル以下

 食材を含んだ排水のBOD負荷は大きく、カロリーが高いものほどBODも高くなる傾向にあります。たった大さじ1杯の天ぷら油でも、4500リットルの水(浴槽約15杯分)で薄めないとコイやフナが棲める数値にならないのです。ちなみに、大さじ1杯の緑茶のBODは約11mgで、油に比べるとはるかに低いのですが、魚が棲めるようにするためにはやはり希釈が必要な数値であり、むやみに流していいわけではありません。

 飲食店などから出る業務用の廃食用油は広く回収され、家畜飼料の添加油脂や塗料、石けんの原料などに加工・再生されていますが、自治体等の回収で集められた各家庭の使用済み天ぷら油も、実はバイオディーゼル燃料(BDF)などに再生されているんですよ。バイオディーゼル燃料は、混合比率を調整すれば専用の車でなくともそのまま使用できる、廃食用油リサイクルの優等生。燃やした時に出る黒煙が少なく、 の原因である硫黄酸化物もほとんど出ないという長所もあります。バイオディーゼル燃料車」というステッカーが貼られた公営バスやゴミの収集車を見かけたら、使用済み天ぷら油が生まれ変わって動力になっている可能性大? 

 台所から油を流さないのはもちろんですが、燃えるゴミとして出すよりもさらに有意義なのがリサイクル。まだまだ天ぷら油回収の認知度は低いようです。まずは知ることから始めてみてください。

 

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2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「この世からきれいに消えよう―世界の“エコ葬”」

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インフォグラフィック作成:@wsra

 

※$650=約68,000円、€290=約40,000円、$25=約2,600円、£16,800=約290万円(2014年9月1日現在)

 8月のお盆、9月のお彼岸と、お墓参りをされる方が多い季節です。多くの方は火葬されて骨壺に収められたご先祖にお参りしているのではないでしょうか。火葬は、土葬に比べ用地が小さくて済むこと、技術の進歩、環境衛生面から日本で主流になっていったと言われていますが、現在のように100%近くを占めるようになったのは20世紀に入ってかなり経ってからのことで、それまでは土葬が多数派でした。なお、世界的に見ると火葬は決して主流ではなく、さまざまな方法で人々は日々葬られています。

 通常の火葬で排出されるCO2(二酸化炭素)は1人あたり約250kgと言われています。これをガソリン乗用車の排出量に換算すると2,152kmとなり、これは札幌ー福岡間のドライブに匹敵します※。C02を出さない土葬の方がよりエコロジカルなのでは?と感じるかもしれませんが、墓石の環境を整えるために大量の水を使って土をならし、長期間に渡って芝生を保守するため、結果として土葬のほうが環境負荷が高くなってしまうとのこと。

 このインフォグラフィックは世界中で模索あるいは実施されている、よりエコロジカルな遺体処理方法を紹介したものです。CO2や有害物質を減らす以外にも、植樹をすることでプラスマイナスゼロにする、火葬の熱を利用するなど方法は様々。この中でわたしたちにとって最も現実的なのは、国内でも販売されている段ボール製の棺でしょうか。布張りのため一見すると段ボールに見えず、利用者は増加傾向にあります。一定量の木材から作ることができる段ボール棺の数は木製棺の1.5倍にもなるため、資源を有効活用できる点でも非常に優れているんですよ。

 こうした「エコ葬」には故人の想いが色濃く反映されます。究極の自己満足かもしれませんが、エコロジーはもはやブームではなくライフスタイル。こんな最期も悪くないですよね。

※ガソリン1ℓあたりのCO2排出量は2.3kgとする。(環境省温室効果ガス排出量 算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」を参考に算出。)ガソリン乗用車の平均燃費は19.8km/ℓとする。(2012年度。一般社団法人>日本自動車工業会ホームページより)

 

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 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、「この世からきれいに消えよう」などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。

2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「2014年後半のジャズ・フェスティバル」

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インフォグラフィック作成:@wsra

 夏フェスなど、大型の野外イベントが盛り上がりを見せる季節ですが、数年前からジャズ・フェスティバルが年を追うごとに増えているのをご存じですか?若年層から支持を集めやすいロックや、熟年層に根強い人気のクラシックに比べ、ジャズは幅広い年齢層が一緒に楽しめるため、その集客力に期待が集まって開催が続々決定しているとのこと。また、路上など場所を選ばず演奏できるため、地場産品等の販売イベントとも相性が良く、過去には経済効果が数十億円規模になった自治体もあるのだそう。

 このインフォグラフィックは、2014年後半に開催が決定している主なジャズ・フェスティバルを可視化したものです(2014年7月1日現在)。すでに終了したものや、開催日未定のものは掲載されていません。国内だけで300近く開催されているといいますから、これでもほんの一部なんですね。

 町おこしの一環として開催されることも多いジャズ・フェスティバル。増えすぎたため競争が激化しているという話もありますが、それぞれが切磋琢磨してより良いものになっていくといいですね。日本初のジャズ・フェスティバル「ライブ・アンダー・ザ・スカイ(1977年、東京・田園調布)」から37年目の夏が今年もやってきます。

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 フランスのジャーナリスト、ブリュノ・コストゥマルが書いた『だけど、誰がディジーのトランペットをひん曲げたんだ? ~ジャズ・エピソード傑作選』は初心者からマニアまで楽しめる、ジャズにまつわるエピソードが満載。登場するのは、ディジー・ギレスピー、マイルズ・デイヴィス、ルイ・アームストロング、エラ・フィッツジェラルド、レイ・チャールズ、デューク・エリントン、シドニー・ベシェ、チェット・ベイカー、キース・ジャレット、ビリー・ホリデイ,etc。ジャズフェスの予習にも最適!

2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「部屋別・空気中の有害物質浄化植物リスト」

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インフォグラフィック作成:@wsra

 各地方の梅雨入りが気象庁から発表されています。わたしたち人間にとってはうっとおしい時期ですが、植物はいっそう生き生きとし始めます。植物は人間に沢山の恩恵をもたらしてくれますが、ここではそのひとつである植物の空気浄化能力について取り上げてみます。

 アメリカ航空宇宙局は25年を費やして行った研究結果から植物の空気浄化能力についての発表をしています。なぜNASAがこのような研究をしているのでしょう?  宇宙ステーションで使われている建材からはホルムアルデヒド、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリクロロエチレン、アンモニアなどの有害物質が発生しており、人によっては倦怠感やめまい、頭痛、湿疹、のどの痛み、呼吸器疾患などの症状があらわれることがあります。シックハウス症候群の名でも知られていますね。そういった症状をもたらす有害物質を、密閉されたステーション内から除去するべく、植物に秘められた能力について研究しているのだそう。

 植物の空気浄化プロセスはこうです。まず葉の気孔から有毒物質を含んだ空気を取り入れ、有毒物質の30%を葉で吸収します。残りの70%は根に運ばれ、根の周囲にいる微生物が吸収分解します。植物が自然に行っている呼吸、光合成などの活動が人間にもメリットをもたらしてくれるわけです。

 このインフォグラフィックは、フランスのエコロジー・サイト(リンク先: http://www.24pm.fr)が発表した、どの部屋にどの植物を置くと効率よく空気を浄化してくれるかを表した、いわば緑の換気扇リスト。ただし、植物が枯れる時には、それまでその植物が吸収してきた有害物質が全部土の方に吸い取られてしまうため、土の再利用はしないことが大前提です。

 二酸化炭素を吸収し酸素を排出するだけでなく、そのうえ浄化までしてくれるとは驚きですよね。植物の緑色には、目の疲れを柔らげたり、大脳皮質の働きを活性化する働きがあり、室内に植物を置くだけでも疲労回復や持久力にプラスの効果をもたらすことがわかっています。また、湿度が低くなる冬場には葉や植木鉢の土からの加湿効果も期待できます。植物の栽培過程を利用した「園芸療法」は医療や福祉の現場でリハビリに使われることもあるぐらいなんですよ。生活に取り入れるなら、多くの植物の種まきや植え替えに最適なこの季節に是非。

※植物の中には毒が含まれているものもあります。乳幼児やペットのいるお宅では注意が必要です。

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 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、「オフィスの汚染を除去しよう」など

2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

〝航空会社がダイエット〟する理由とその方法

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インフォグラフィック作成:@wsra

 

 2014年のゴールデン・ウィークはいわゆる 飛び石連休のため旅行者の減少が予想されましたが、実際は国内/海外を合わせて、旅行に出る人の総数は 2,243万6千人もいるそうで、これは過去3番目に大きい数字とのこと。今ごろは、きっと例年以上に飛行機で移動されてる方が多いはずですね。

 私たちが支払うその航空券代はそもそもが高額なのに、最近ではさらに燃油特別付加運賃(オイル・サーチャージが上乗せされています。この制度が導入された背景にあるのは燃油価格の高騰です。燃油代は航空会社の支出経費のなかで最大のものでありながら国際情勢の影響を受けやすく、その単価は日々変動しつつも航空会社の経営を圧迫し続けるので、利用客にもそのうちの一定金額を負担して欲しいというわけです。それにもかかわらず、世界には燃油代の影響で倒産に追い込まれ、経営再建中の航空会社もいくつかありますし、また、どうにか生き残っている会社であっても、この経費が死活問題であることに変わりはありません。

 そこで各航空会社はあの手この手で機体の総重量を減らし、燃料の節約につとめています。このインフォグラフィックは各航空会社がをする理由とその方法を表したものですが、これ以外にも様々なアイデアがあるようで、たとえばインドのある航空会社では、「比較的体重の軽い女性乗務員を集中採用する」という思い切った方法が採られています。また、あるノルウェーの経済学者は「太った乗客には航空券代に追加料金を課すべき」と主張する論文を発表して物議を醸しましたが、実際に、肥満体の乗客に対し二席分の航空券を購入するよう求めている航空会社も複数あります。隣席の乗客への配慮が建前ですが、これも燃料代に苦しむ航空会社の救済策になり得るのかもしれません。

 スプーンやフォークの柄の部分を細くすることで1本当たり2グラム軽くしたなどという涙ぐましい努力の話を聞くと、少しでも荷物を減らして協力しようという気持ちにもなりますね。飛行機は大量のCO2を排出しながら飛んでいますから、機体の重量を減らすことは航空会社の経営のみならず、エコロジーの視点からも望ましいわけです。これ以上荷物を減らせないという場合は、搭乗前にトイレに寄ってささやかな協力をしてみるのもいいかも?

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 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、「あなたのVOLの埋め合わせをしよう」などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。

2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「ミツバチが消える日」

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インフォグラフィック作成:@wsra

 春一番が吹き、各地で桜の開花が発表されています。花が咲きみだれる季節はミツバチが活動を始める季節でもありますが、そのミツバチに世界的な異変が起きて久しいことをご存じでしょうか。

 このインフォグラフィックは、ミツバチの個体数減少にまつわる主な出来事を表したものです。2006年の米国での大量失踪は、一夜にして忽然とミツバチが消え去り、巣箱の近辺でミツバチの死骸が見つからないなどのミステリアスな現象にも注目が集まり、「蜂群崩壊症候群(CCD)」と名付けられました。その後少なくとも米国35の州、欧州、アジアなどで異変がありましたが、それ以前から減少は報告されており、また、その後も個体数は回復していないようです。

 減少の原因としては、農薬による大量死、病気、ストレス、ダニその他寄生虫、気候変動、干ばつ、大気汚染など諸説ありますが、未だ解明はされておらず複合的要因かもしれないとのこと。

 ミツバチの減少は私たちの生活にどんな影響をもたらすのでしょう。花を付ける植物は世界に約25万種あり、うち3/4が受粉を必要としています。そのうち多くの花粉媒介を担うのがミツバチで、世界の食糧供給量の90%以上がミツバチの受粉に頼っています。人工受粉ではとても追いつきません。

 ミツバチが受粉を担っている農作物として筆頭に挙がるのはリンゴ、イチゴ、モモ、サクランボ、スイカ、メロン、キュウリ、大豆、タマネギ、ニンジンなど身近なものばかり。ミツバチが減ると、蜂蜜の生産量が減るだけではなく、物価にも深刻な影響を与えます。一国だけでは解決不可能なことは明らかで、世界規模の対策が必要と言われています。

 では、私たちが今日から1人でも始められることはというと、最も簡単なのはミツバチが好みそうな花を庭やベランダで育てること。さらに一歩進んで巣箱を設置し、ミツバチを飼うこともできます。実はここ数年、日本ではちょっとした趣味養蜂ブームが起きていて、個人養蜂家数は増加しています。ところが急激に増えたため養蜂業者との間に問題が生じ、養蜂振興法が改正されるに至りました。現在では届け出が必要になっています。

 「もしミツバチが地球上からいなくなると、人間は4年以上は生きられない。ミツバチがいなくなると、受粉ができなくなり、そして植物がいなくなり、そして人間がいなくなる」―これはアインシュタインの発言と言われています。しかしその出典がはっきりしないため、本当に彼の言葉かどうかは判りませんが、いずれにしても内容は全くその通り。人間の運命はミツバチが握っているといっても過言ではありませんね。

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 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、「ミツバチを養子にしよう」などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。
 

2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「カカオ・マイレージ」

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 フード・マイレージという言葉を耳にしたことはありますか? 食の輸送が環境に与える負荷の視点から捉える考え方で、イギリスの研究者ティム・ラングによって創案された「地球上のある地点で作られた食物が食卓でお皿に乗るまでに移動してきた距離」を示すフード・マイルズが元になっています。


 このインフォグラフィックは、フード・マイレージのカカオ豆版で、日本への国別輸入量と、それぞれの国から日本までの距離を表しています。チョコレートの原料となるカカオの木は赤道から南北20度以内の高温・多湿な地域でしか育たない熱帯植物のため、<生産主要国のほとんどは日本から遠く離れたところにあります。  フード・マイレージは食料の輸送量輸送距離で算出します。39,573トンのカカオ豆を13,823km離れたガーナから輸送する場合、フード・は、39,57313,823=547,017,579t・km(トン・キロメートル)となります。このグラフィックからも、ガーナのカカオ・マイレージが群を抜いていることが見てとれます。  国内メーカーが製造しているチョコレートでも、原料はほぼ輸入品です。輸入チョコレートに至っては、カカオ豆が原産国からベルギーやスイスなどへ輸出され、そこで製造されたチョコレートが日本へ運ばれるため、フード・マイレージはさらに増加します。そして輸送に使うエネルギー資源(石油、LPG、石炭等)もまた輸入されています。  フード・マイレージの観点から見ると、比較的近いインドネシアやヴェトナムから輸入すればいいのでは?と単純に考えてしまいがちですが、遠く西アフリカに位置するガーナからの輸入量がずば抜けて多いのは、政府が価格や品質の管理を徹底していて、安定した品質の豆の輸入が見込めるからだそうで、なかなか1つの観点だけでは語れないのが現実です。

 バレンタイン・デーが近づき、いつになく沢山のチョコレートが店頭に並んでいますが、その原料となっているのは日本では栽培できないカカオ豆。チョコレートを口にする時は、原料が運ばれてきた距離のことを少しだけ考えてみるといいかもしれませんね。カカオ豆の栽培とは切り離せない児童労働の問題とフェアトレードについて調べてみるのもいいでしょう。

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 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、「自分をロカヴォアに変えよう」などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。

 

2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「人口1人あたりの紙の消費量ランキング(国別)

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インフォグラフィック作成:@wsra

 

 2012年末に32億枚以上が発行された日本郵便の年賀はがき。2003年をピークに発行枚数は年々減少しているものの、年始の挨拶状としての需要は健在です。

 年賀はがきといえば、2008年初頭に発覚した「環境偽装<のことを覚えていますか? ある製紙会社の社員が、自社で製造していた年賀はがき用紙について「公称40%の古紙配合となっていますが、当社では1%しか含まれていません」という内部告発メールをニュース番組宛に送ったことが発端でした。ほどなくして、再生紙を販売していたメーカー21社中17社が古紙配合率の偽装を行っていたことが明らかになり、大きく報道されました。

 問題の年賀はがきは古紙配合率40%とされていましたが、これを守ると黒ずんでしまい郵便番号読み取りなどに支障が出るため、「品質を維持しながら古紙配合率を上げることが技術的に困難だった」と、告発された製紙会社は後に弁明しています。

 食品の偽装表示問題が記憶に新しい昨今ですが、食品の偽装と古紙配合率の偽装は根本的に異なります。古紙配合率を低く偽装して作られた紙の質はむしろ上がるからです。古紙の需要は世界的に増加傾向にあり、仕入れ価格が上昇しているため、製造コスト面でも偽装による製紙会社のうまみは無いに等しいのです。では、なぜ偽装が行われたのでしょうか?

 一見環境にやさしいイメージがある再生紙ですが、紙のリサイクルと二酸化炭素の発生量の関係は非常に複雑です。森林を伐採して作られたバージンパルプを原料とする紙よりも、古紙配合率100%の紙の方がトータルの二酸化炭素発生量が多くなってしまうケースもあります。こうした事実よりもイメージが売り上げに影響してしまうことが、偽装の理由の一つだったとも考えられます。

 このインフォグラフィックは人口1人あたりの紙の消費量と古紙回収率を表したものです。1位がベルギーというのはちょっと意外に感じませんか? 理由として「書類などを3つの公用語(フラマン語、フランス語、ドイツ語)で併記することがあるため、紙の消費量が増えてしまう」との説がありますが、公用語が4つあるスイスがトップ10にランクインしていないことを考えると疑問が残ります。

 エコロジー先進国のイメージが強い北欧各国やドイツも上位に食い込んでいます。日本はというと第7位。世界に200近くある国の中で7位ですから褒められたものではありませんが、回収率78%はまずまずの数字といっていいでしょう。

 しかし、紙のリサイクルよりも前にやるべきは紙の無駄遣いを減らすこと。自国内のことだけでなく地球規模で、イメージ先行ではなくトータルで環境負荷を抑えることを常に注視する必要がありますね。

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 フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、<再生紙年賀はがきスキャンダルの解説などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。

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2016-07-29 | Posted in インフォグラフィックComments Closed 

 

「加速する有機ワイン生産」

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インフォグラフィック作成:@wsra

 

 今年もボージョレ・ヌーヴォー(ボージョレの新酒)の解禁日が近づいてきました。ボージョレ・ヌーヴォー輸入国のトップを長らく独走しているのは日本で、全生産量の実に4分の1を占めているそう。解禁日は今やお祭りと化しています。今回はそんなお祭り好きな方にもそうでない方にも知っていただきたい、フランスのビオ(有機)・ワイン事情です。

 ビオ・ワインには長い間明確な定義がありませんでしたが、2012年になってようやくEUのビオロジック農業常設委員会により正式な規定がなされました。栽培、醸造ともにさまざまな細かい規則がありますが、ベースとなる考え方は「人工的に手を加えず、自然のままにすること」。認定を受けた生産者はラベルに「vin biologique」と記載できます。さらにフランスでは、政府が認定する「AB(Agriculture Biologique)ロゴ」と、包装済みEU産有機食品であることを示す「EURO-LEAFロゴ」の表示も義務付けられています。

 ビオロジック農業推進公益団体「アジャンス・ビオ」によれば、野菜や果物、綿花等の有機栽培農地は消費者の需要を受けて年々拡大中とのこと。なかでも有機ぶどう畑の面積は2012年までの17年間で13倍以上と加速度的に増えています。このインフォグラフィックからも、一過性のブームではないことが見てとれます。

 フランスでは、収穫されたぶどうの99%がワインへと加工されます。つまり、有機ぶどうの生産が増えれば、ビオ・ワインの生産も比例して増えるのです。前述のABロゴは今やフランス人消費者の約90%に認知されているそうで、ビオ製品への関心の高さは世界的に見てもかなりのもの。「売れる→作る→さらに売れる→さらに作る」というサイクルが成熟しつつあり、ビオ・ワインもまた例外ではありません。

 最近、ホテルでの食品偽装表示が報道で大きく取り上げられましたが、できるだけ手を加えず、添加物にも頼らずに作られるビオ製品は、模造品が作られにくいという長所もあるんですよ。なんてことを大事な人と語りつつビオ・ワインを傾けてみては?

***  フランスの女性ジャーナリスト、マティルド・セレルが書いた『コンバ』には、コラム「エコな酔っぱらい方を選ぼう」などエコロジー関連のトピックが満載。今日から1人でもできるアクションが多数紹介されています。

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